2020年度 東京海外人事研究会 開催レポート<後半編>
第4回定例会
開催日:2020年9月25日(金)15:00~18:00
第4回定例会のディスカッションテーマは、「ハードシップ手当」と「ランダムトピックス」でした。
「ハードシップ手当」
本研究会ご参加企業様を対象に実施致しましたアンケート結果では、ハードシップ手当を支給されている企業様が多数派という結果になりました。ハードシップ手当を支給されている企業様が抱えている課題感として、ハードシップ手当の支給額の決定方法や支給額の見直しの頻度が挙げられていました。また、コロナ禍における特別手当の導入有無についても話題として取り上げられ、既にご対応事例のあるご参加者様からは現金の支給や食料送付が方法として挙げられていました。
「ランダムトピックス」
ランダムトピックスでは、ご参加者様が他社のご参加者様にお伺いされたいことを自由にお持ち寄り頂きディスカッション頂きました。引き続き、一時帰国権利の繰越や一時帰国休暇の取得を許可するタイミング等、コロナ関連での情報交換が盛んに行われていました。各社様の海外人事領域における優先課題が異なる中、グループディスカッションでは、駐在員に対する海外給与改定時の説明や、駐在員の人選・ローテーションといった、ご参加者様がその時気になっていることをざっくばらんにお話し合いされているご様子を拝見致しました。
第5回定例会
開催日:2020年10月29日(木)15:00~18:00
第5回定例会のディスカッションテーマは「タレントマネジメント(採用・育成・評価等)」と「海外赴任者・海外拠点とのコミュニケーション方法」でした。
「タレントマネジメント(採用・育成・評価等)」
海外赴任希望や希望赴任地の申告制度を設けている企業様が多く、その中で、赴任人材の選定基準として一定の語学力スコアを設けていたり、選抜研修を実施している事例が挙げられていました。ローカル人材の育成として、日本本社への選抜研修や定期的なグローバルミーティングの実施を導入されている企業様もいらっしゃいました。課題感としては、日本本社と現地における人事評価制度および方法が統一化されていないことが挙げられ、特に海外に関しては文化・慣習の違いから導入を断念したといった事例の共有がございました。
「海外赴任者・海外拠点とのコミュニケーション方法」
具体的な運用ルールやフローを設けている企業様はあまり多くない印象でしたが、比較的駐在員の方とは定期的にコミュニケーションを取っている企業様が多い印象でした。コミュニケーションの内容として多く挙がっていたのが、赴任前は給与や処遇関連、赴任後は福利厚生関連のお問合せに関わるやり取りでした。一方で、現地のローカル人材とのコミュニケーションは、人事担当者もしくは責任者のみでスタッフレベルの社員とのコミュニケーションは少ない様子でした。また、帯同ご家族へのケアについても課題感として挙げられており、少数派ではありましたが社員の方の承諾を得て、帯同ご家族に連絡を取られている企業様もいらっしゃいました。
第6回定例会
開催日:2020年11月24日(火)15:00~18:00
第6回定例会のテーマは「海外給与比較」と「日本と赴任国の税務対応」でした。
「海外給与比較」
終了時アンケートにて、「有意義だった」と最も多くご回答頂けたテーマが海外給与比較でした。今回は全ご参加企業様共通でアメリカと中国、そしてご参加者様のご関心に合わせてタイもしくはシンガポールのいずれかをご選択頂き、海外給与比較を実施致しました。本企画では、算定条件を設け、各社様の海外人事規程に則って各種手当(海外勤務手当やハードシップ手当等)を支給した場合の年収の増額率を比較致します。海外給与に関するご駐在員様からのお問合せに、頭を抱えていらっしゃるご参加者様も多く、ベンチマーキングツールとして活用頂ける資料として大変ご好評を頂けました。
「日本と赴任国の税務対応」
税務面では、現地法人側に対応を任せていて日本本社が関与および状況を把握していないことが課題として挙げられていました。今年は税務においても個別のイレギュラー対応が発生している状況を鑑み、東西合同で12月に特別学習会を開催致しました。講師に園田英一国際税務会計事務所の園田英一先生をお招きし、人件費負担の考え方とコロナ禍での税務処理についてご講演を頂きました。その後のディスカッションでは、普段交流の機会が少ない東京および関西の海外人事ご担当者様と情報交換頂きました。
ご参加者様からのお声(2020年度終了時アンケートより抜粋)
- 普段あまり他社様とお話をする機会が少ない為とても有意義でした。また今年はコロナ渦で通常とは異なる手配をしなければいけないこともあり、その点でもお話をたくさん聞けて良かったです。
- 海外人事担当者と情報交換ができ、参考になった。特にコロナについては、対応にてんやわんやしていたので他社の事例を知る事ができて本当に助かった。
2020年度の東京海外人事研究会へご参加下さった皆様、誠にありがとうございました!
会を重ねるごとにご参加者様の表情が和らぎ、ディスカッションが盛り上がっていく様子を拝見しておりました。
来年度もより一層有意義とお思い頂ける会にすべく、事務局一同準備に励んで参ります。
今後も継続して開催して参りますので、本研究会にご興味をお持ちいただけましたら下記お問合せ窓口までいつでもお気軽にご連絡下さいませ!
■ お問い合わせ
株式会社パソナ
グローバルHR事業本部
パソナ海外人事研究会運営事務局
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